平和のためのヒロシマ通訳者グループ(HIP)とは

 平和のためのヒロシマ通訳者グループ (HIP)は、ボランティアの通訳・ガイドのグループです。
 設立目的は、核兵器廃絶と世界平和の推進のため、ヒロシマ・ナガサキの被爆体験と平和への願いを広く世界に伝えることです。私たちにとって、外国語は世界平和に貢献するための手段と位置づけています。
 現在の会員数は80人ほどです。年齢層は20代から80代まで幅広く、外国語の能力はプロレベルの通訳ができる人から英会話の勉強を始めたばかりの人まで様々です。
 代表は小倉桂子です。

設立の経緯
 1984年、被爆40周年を前にしたヒロシマは世界中の注目を集めていました。当時は、米国とソ連(現ロシア共和国)の核軍拡競争が激しく繰り広げられていました。核戦争の危険が身近なものとして感じられ、世界中で反核運動が展開されていました。広島を訪れる外国人も急増しました。
 現在代表を務める小倉桂子は、海外から広島に来るジャーナリストや平和活動家などのために通訳やガイドを手配する仕事を個人で行っていました。しかし、個人でのコーディネートには限界があり、組織的な対応の必要性がありました。そこで、同年11月から始まった「ヒロシマ案内人講座」の第1回で講師として招かれた小倉は、講演後に通訳・ガイドボランティアグループ結成を呼びかけました。それに賛同した人々およそ20人で12月に平和のためのヒロシマ通訳者グループを結成しました。英語名は、Hiroshima Interpreters for Peace、略称は HIP (ひっぷ)としました。

現在までの活動
 HIPがその後行ってきた主な活動をまとめてみました。

 ・通訳ガイド活動
 ・被爆証言の通訳
 ・平和集会での海外ゲスト講演の通訳
 ・平和記念資料館、平和記念公園、原爆遺跡のガイド
 ・ジャーナリスト取材活動のコーディネート、通訳、アテンド
 ・国際討論集会の開催。広島在住外国人と共に企画した平和集会
 ・国際市民ラウンドテーブルの開催。原水禁海外代表を囲む交流集会

出版活動
 ・『ヒロシマ事典』 (Hiroshima Handbook)、 1985年7月
 ・『HIROSHIMA えいごあんない』、1986年7月
 ・『ヒロシマ事典』 改訂版 (Hiroshima Handbook, 2nd Edition)、 1995年7月
 ・『平和記念公園案内テキスト』 (A Guide to Hiroshima Peace Memorial Park)、1999年7月

連絡先
 ・電子メール hipstaff@hipj.org
 ・代表 小倉桂子  事務局長 山田順二